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「感動をフィルムにきざめ 記録映画の鬼とよばれた映画カメラマン林田重男 PHP愛と希望のノンフィション (感動をフィルムに刻め)」
藤崎康夫/かみやしん・表挿画(林田重男) PHP研究所

「岡本喜八の全映画 OKAMOTO KIHACHI 1924‐2005」
小林淳(岡本喜八) アルファベータブックス

「世界映画俳優名鑑 昭和6年版」
南部圭之介・編 映画世界社(映畫世界社)

「ファスビンダー、ファスビンダーを語る第1巻」
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー/ローベルト・フィッシャー・編、明石政紀・訳 株式会社boid

「ロバート・オルドリッチ読本1 カリフォルニア・ドールズ、合衆国最後の日」
遠山純生 株式会社boid

「映画監督ジュリアン・デュヴィヴィエ Realisateue Julien Duvivier」
小林隆之、山本眞吾(ジュリアン・デュヴィヴィエ) 国書刊行会

「絞死刑 大島渚作品集」
大島渚 至誠堂

「ピンク映画の灯 暗闇が恋しい年の隠れ家」
高瀬進 自由国民社

「聞いたり聞かれたり」
和田誠(勝新太郎、森重久彌、立川談志、太地喜和子、内藤陳、岩城宏之) 七つ森書館

「弘兼憲史の人生を学べる名画座」
弘兼憲史 主婦と生活社

「われわれはなぜ映画館にいるのか (我々は何故映画館にいるのか)」
小林信彦 晶文社

「映画辛口案内 私の批評に手加減はない STATE OF THE ART」
ポーリン・ケイル/浅倉久志・訳 晶文社

「剣光一閃 戦後時代劇映画の輝き」
小松宰 森話社

「いど・あきおシナリオ選集」
いど・あきおシナリオ選集編集委員会・編 青山書房

「映像表現の地平 研究叢書51」
中央大学人文科学研究所・編 中央大学出版部

「ピーター・フォーク自伝 「刑事コロンボ」の素顔」
ピーター・フォーク/田中雅子・訳 東邦出版

「グッバイガール 今度こそ優しいあなたの愛を信じます 1978年度アカデミー賞最優秀男優賞受賞作品 THE GOODBYE GIRL (グッバイ・ガール)」
ロバート・グロスバック/たかしまちせこ・訳(ハーバート・ロス・監督) 二見書房

「仰天カルト・ムービー100PART2 映画の必修科目10 映画秘宝ex (仰天カルトムービー100PART2)」
松崎憲児・編 洋泉社MOOK

「世界鬼才映画監督列伝 別冊映画秘宝」
別冊映画秘宝編集部、岡本敦史・編 洋泉社MOOK

「オリジナル・パラダイス 原作小説の映画館」
高橋いさを 論創社


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2017/02/19 13:56 | 新着情報
2017.02.15 映画に関する古本20件を登録しました。
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「字幕屋に「、」はない 字幕はウラがおもしろい (字幕屋に、はない)」
太田直子 イカロス出版

「黒澤明59の言葉 人生のふとした瞬間に読みたくなる」
島敏光 ノアズブックス

「脚本を書くために知っておきたい心理学 PSYCHOLOGY FOR SCREENWRITERS」
ウィリアム・インディック/廣木明子・訳 フィルムアート社

「映画監督大島渚」
阿部嘉昭(大島渚) 河出書房新社

「若松孝二 闘いつづけた鬼才 文藝別冊 KAWADE夢ムック インタビュー、対談・座談、エッセイ」
若松孝二、足立正生、沖島勲、荒井晴彦、小水一男、崔洋一、高橋伴明、曾根中生、山本晋也他 河出書房新社

「映像と言語 精選復刻紀伊國屋新書」
近藤耕人 紀伊國屋書店

「映画の奈落 北陸代理戦争事件」
伊藤彰彦 国書刊行会

「映画の中の奇妙なニッポン FOOL JAPAN in The Foreign Films (映画の中の奇妙な日本)」
皿井垂 彩図社

「映画論叢9 スタアたち恋人たち」
香住佐代子他 樹花舎

「映画論叢12 斉藤正夫大船の日々 」
斉藤正夫他 樹花舎

「映画論叢16 銀幕の夢・直木三十五の」
井上和男他 樹花舎

「リディキュラス! オフ・ブロードウェイの天才喜劇人チャールズ・ラドラム Ridiculous!」
デヴィッド・カウフマン/常田景子・訳(チャールズ・ラドラム) 新宿書房

「ベルイマン自伝」
イングマール・ベルイマン/木原武一・訳 新潮社

「夜明けに消えた 矢代静一戯曲集」
矢代静一/奥野健男・解説 早川書房

「ヒッチコックに進路を取れ (ヒッチコックに進路をとれ)」
山田宏一、和田誠 草思社

「縛師 日活ロマンポルノSMドラマの現場」
浦戸宏 筑摩書房

「フィルム・ノワールの女たち 性的支配をめぐる闘争」
E・アン・カプラン/水田宗子・訳 田畑書店

「シェーン 白馬の騎士伝説とアメリカニズム シネマが呼んでいる1」
青木利元 東京図書出版

「真昼の決闘 大統領が愛した西部劇 シネマが呼んでいる2」
青木利元 東京図書出版

「新編天才監督木下恵介 (新編天才監督木下惠介)」
長谷部日出雄(木下恵介、木下惠介) 論創社


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2017/02/15 14:28 | 新着情報
2017.02.12 映画に関する古本21件を登録しました。
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「伊丹万作エッセイ集」
伊丹万作/大江健三郎・編 ちくま学芸文庫

「時代劇役者昔ばなし (時代劇役者昔話)」
能村庸一 ちくま文庫

「黒澤明の映画入門 教養としての世界のクロサワ」
都筑政昭(黒澤明) ポプラ新書

「日本映画について私が学んだ二、三の事柄1 映画的な、あまりに映画的な ワイズ出版映画文庫11」
山田宏一 ワイズ出版映画文庫

「日本映画について私が学んだ二、三の事柄2 映画的な、あまりに映画的な ワイズ出版映画文庫12」
山田宏一 ワイズ出版映画文庫

「マキノ雅弘の世界 映画的な、あまりに映画的な ワイズ出版映画文庫2」
山田宏一(マキノ雅弘) ワイズ出版映画文庫

「映画監督増村保造の世界(上・下) 映像のマエストロ 映画との格闘の記録1947‐1968 ワイズ出版映画文庫5・8」
増村保造/藤井浩明・監修 ワイズ出版映画文庫

「遊撃の美学(上) 映画監督中島貞夫 ワイズ出版映画文庫7」
中島貞夫/河野眞吾・編 ワイズ出版映画文庫

「時代劇は死なず!完全版 京都太秦の「職人」たち」
春日太一 河出文庫

「映画批評真剣勝負 ぼくが映画に夢中になった日々 映画論篇」
萩昌弘 近代映画社SCREEN新書

「シネマの名匠と旅する「駅」 映画の中の駅と鉄道を見る 交通新聞社新書003 (シネマの名匠と旅する駅)」
臼井幸彦 交通新聞社新書

「時代劇ベスト100」
春日太一 光文社新書

「映画にまつわるxについて」
西川美和/寄藤文平・解説 実業之日本社文庫

「素晴らしき哉、フランク・キャプラ (素晴らしき哉フランク・キャプラ)」
井上篤夫(フランク・キャプラ) 集英社新書

「幻のB級!大都映画がゆく (幻のB級!大都映画が行く)」
本庄慧一郎 集英社新書

「日本映画史100年」
四方田犬彦 集英社新書

「テロルと映画 スペクタクルとしての暴力」
四方田犬彦 中公新書

「昭和怪優伝 帰ってきた昭和脇役名画館」
鹿島茂/川地民夫・解説 中公文庫

「高倉健と仁侠映画」
山平重樹(高倉健) 徳間文庫カレッジ

「「東京物語」と小津安二郎 なぜ世界はベスト1に選んだのか (東京物語と小津安二郎)」
梶村啓二(小津安二郎) 平凡社新書

「不機嫌なメアリー・ポピンズ イギリス小説と映画から読む「階級」 (不機嫌なメリー・ポピンズ)」
新井潤美 平凡社新書


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2017/02/12 14:12 | 新着情報
2017.02.07 海外文学の古本20件を登録しました。
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「ニューヨークの作家たち WRITERS IN NEW YORK」
宮本美智子 PHP研究所

「二日酔い読本 THE HANGOVER HANDBOOK」
デービッド・アウターブリッジ/常盤新平・訳 TBSブリタニカ

「ヘミングウェイ 脚色した人生の終焉 The LIFE STORY」
尾崎衛/海野弘・特別寄稿(アーネスト・ヘミングウェイ) メディアファクトリー

「ジョイスの文學 現代の芸術と批評叢書22 (ジョイスの文学)」
ハーバート・ゴーマン(ハァバァト・ゴルマン)/永松定・訳 ゆまに書房(厚生閣書店)

「ゆらめく炎 Le feu follet 人間の文学8」
ピエール・ドリュ・ラ・ロシェル/菅野昭正、細田直孝・訳 河出書房

「短篇コレクション1・2 池澤夏樹個人編集世界文学全集第25、28回配本 COLLECTED STORIES1・2」
池澤夏樹 河出書房新社

「「ライ麦畑のキャッチャー」の世界 (ライ麦畑のキャッチャーの世界)」
田中啓介 開文社出版

「イギリス小説の現在 研究社選書20」
川口喬一 研究社

「今日のアメリカ作家群像 研究社選書2」
浜野成生 研究社

「歌手たちはどこから ラテンアメリカ文学叢書10 De donde son los cantantes,1967」
セベロ・サルドゥイ(S・サルドゥイ)/木村榮一・訳 国書刊行会

「リタ・ヘイワースの背信 ラテンアメリカ文学叢書15」
マヌエル・プイグ/内田吉彦・訳 国書刊行会

「ホテル・カリフォルニア以後 アメリカ同時代を読む (ホテルカリフォルニア以後)」
青山南 晶文社

「ディリンジャー ギャングエイジの光芒 海外のロマン (デリンジャー)」
メルヴィン・パーヴィス/常盤新平、本吉すみゑ・訳 新書館

「ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち いま読みたい38人の素顔と作品 (ノーベル文学賞に最も近い作家達)」
青月社・編 青月社

「荒れた海辺の日記 Journal」
ジャン・ルネ・ユグナン(ジャン=ルネ・ユグナン)/荒木亨・訳 筑摩書房

「本のアメリカ There must be a man behind the book」
亀井俊介 冬樹社

「コーネル・ウールリッチ傑作短篇集(全6巻)砂糖とダイヤモンド、踊り子探偵、シンデレラとギャング、マネキンさん今晩は、耳飾り、非常階段 (コーネル・ウールリッチ傑作短編集)」
コーネル・ウールリッチ(ウィリアム・アイリッシュ)/門野集、稲葉明雄・訳、原寮、小池真理子、佐々木譲、久世光彦・各巻解説 白亜書房

「小説の変貌 現代フランス作家をめぐって」
白井浩司 白水社

「サンリオSF文庫総解説」
牧眞司、大森望・編 本の雑誌社

「世界はこうなる(上・下) THE SHAPE OF THINGS TO COME」
ハーバード・ジョージ・ウェルズ(H・G・ウェルズ)/吉岡義二・訳 明徳出版



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2017/02/07 13:39 | 新着情報
第78回サラリーマン作家ここにあり(フランツ・カフカ)文学に関するコラム・たまたま本の話

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唐突だがクイズを1つ。次の論文の筆者は誰か?
「建築業界及び建築関連事業における社会保険の状況」(1909年)
「自動車個人所有者における保険の現況」(1910年)
「製材用電動鉋の傷害防止策」(1910年)
ちょっとお堅いタイトルが並んでいる。これらはいずれも「ボヘミア王国労働者傷害保険協会プラハ局」の年報に掲載されたもの。同局のとある職員(第2書記官)が書いた。最初の2編は無署名、最後の1編には署名がある。誰か分からない? では次の作品の筆者は?――「判決」「変身」「審判」「城」「アメリカ」。いうまでもなくフランツ・カフカ(1883~1924年)である。
実は先の3つの論文の執筆者もカフカ。第2書記官としての仕事の一端だった。保険協会の職員カフカはとても有能だったのである。ドイツ文学者の池内紀は、カフカについてこんなことを書いている――「就職したときは『書記見習い』の肩書だった。すぐに正式の書記官になった。5年目で、わが国でいう係長になり、12年目に課長、14年目に部長に昇進。そんな経歴からもわかるとおり、有能な職員だった」「1919年にハプスブルク体制が崩壊してチェコ共和国が誕生したとき、オーストリア人幹部はいっせいに追い出されたが、カフカ課長は職にとどまった。欠くべからざる人だったからだろう。さらに部長に昇進する。能力とともに人柄を愛されていた」(引用はともに「となりのカフカ」池内紀著、2004年8月、光文社新書刊より)。
サラリーマンとしてのカフカについて、池内の著作を参考に少しおさらいしておく。彼の保険協会での勤務時間は、8時から14時までだった。これは当時のオーストリア帝国の官僚制がとっていた勤務システムで、シフトは早番と遅番に分かれていた。カフカは早番を希望した。朝が早く、昼休みはない。ぶっ続けに勤務するが、そのかわり午後早く終わるので、もう1つ仕事を兼業できる。
だから当時の役人たちは、ほかに内職や時間給の仕事を持っていたという。カフカの上司や同僚にも、ドクターの肩書を持つ者や、アマチュア歌人もいれば蝶の収集家もいた。「安い俸給の代償に考え出された制度だろう」と池内は結んでいる。公務員の兼業にうるさい現在の日本では、想像もつかない制度である。カフカの場合、勤め始めてしばらくは、仕事が引けてから父親の経営する「ヘルマン・カフカ商会」を手伝っていた。その手伝いを終えてから、夜中に小説やエッセイを書いていたのである。
カフカはこの保険協会に1908年から1922年まで勤めた。出世してからも、ずっと早番を通したという。創作の執筆の時間を確保するためであった。体調を崩さなければ、まだまだ勤めていたことだろう。1917年に吐血してからは療養生活を繰り返すことになり、しばらく休んでは職場に復帰し、仕事と執筆を並行するという日々が退職するまで続いた。
1916年、ずっと付き合っていた恋人のフェリーツェ・バウアーに、自作の短編が掲載された雑誌を送っている。同時に、自分が仕事でまとめた論文「1914年度保険支給業務報告」や「砕石機械における傷害防止策」が載っている保険協会の年報も送ったという。池内も指摘していたことだが、これはとても興味深い。文学者カフカは生涯、保険協会のサラリーマンとしての自分にも誇りを持ち続けた。だからカフカを論じる場合、文学者としての側面だけとらえていては本質を見誤ることになる。
代表作「変身」の冒頭を思い出してほしい。池内による新訳(2006年3月、白水uブックス刊)によれば――「ある朝、グレーゴル・ザムザが不安な夢から目を覚ましたところ、ベッドのなかで、自分が途方もない虫に変わっているのに気がついた」。衝撃的な出だしだが、読者ほど主人公は驚かない。自分の変身よりも、むしろ4時に鳴るはずの目覚まし時計が鳴らずに6時半になっていたことに驚き、セールスマンとしての出張の大変さについて嘆いたりする。そのことを池内は「となりのカフカ」の中でこう解説する――「ショッキングな出だしのせいで、カフカの『変身』は虫になった男の物語と思われがちだが、その変身自体は最初の1行で終わっている。むしろ主人公が日常からズレ落ちたとたんにはじまる、べつの変身が問題だ。時間の変身、家族の変身、親子や血のつながりの変身。すべてがみるまに変わっていく」。まさに慧眼であろう。
言うなれば「変身」という小説は、主人公だけでなく周囲が変身する物語なのではないか。カフカは19世紀末の1883年にチェコのプラハで生まれている。世紀が切り替わる激変期に少年時代を過ごし、20世紀になってからはサラリーマン兼業作家として生きた。毎日を保険協会の仕事に明け暮れ、交友関係も書類を扱う役人や工場経営者や経理係が多かったはずだ。その生活がいかにこれまでの作家とかけ離れていたかは、19世紀の文豪たちの名前をここで出さずとも明らかだろう。
つまりカフカは作家であると同時に、20世紀になって誕生した産業社会によって管理されているサラリーマンでもあったということである。サラリーマンのザムザは目覚まし時計が鳴れば起きられたが、作家の(つまり虫に変身した)彼は起きられない。一家を支えるサラリーマンには優しかった家族も、作家には攻撃的になる。ザムザの変身を通じて、20世紀になって新しくなった社会と作家の引き裂かれた関係が露呈する。「変身」はまぎれもなく20世紀の小説なのである。(こや)

「となりのカフカ」
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「たまたま本の話」は「miniたま」に毎号掲載しているコラムです。
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2017/02/06 15:29 | コラム「たまたま本の話」

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